Minor Records JP

drums and recording

Tic & Tac / Area

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バンドがバンドであるのは、ボーカルを引き立たせるために全身全霊を費やしてくれるメンバーが居てのことで、ボーカルひとりだけとか、長年一緒にやってきたドラマーをデビュー前に解雇したようなユニットはバンドを名乗る資格は全くない。

世の中で音楽と言えば、歌が一番身近だし、その個性によっては唯一無二だったりするので、印税の配分やら俳優業に手を出してしまったりして揉めると、ボーカルは脱退して独りでやっていこうとする傾向が強い。楽器演奏で個性を出すのは至難の業であるとともに、演奏者の替わりは結構なんとかなる場合が多いので、後先考えないとついやってしまう。

しかし、アレアのように超がつくほど個性的なボーカルを支えることが出来るのは、凡百のミュージシャンでは役立たず。それを証明したのが本アルバムである。本来ボーカルが亡くなってしまうと、クイーンのように斬新な代打を立てて、カバーアルバムのような体裁でバンドを続けるのが定石。

一方このアルバムは、ボーカルの穴をあえて埋めずに、インストで勝負してみたのだから実に潔い。聞いてみるとわかるが、テクニックはもちろん最上級。アレンジも良いし、これだけ聴く分には欧州ジャズロックの優良作品といえよう。

つまり、本当はちゃんとした音楽もできるメンバーなんだけど、デメトリオの声を活かすために、一生懸命難しいことやら、変な音やらを出して支えた。デメトリオが居なくなってしまったら、もうアレアはできないじゃないか。うわーん。ってな感じの悲しいアルバムなのである。

結局このアルバムを最後にアレアは解散する。バンドとボーカルが支え合えないんだったら、バンドやんな(まだクイーンに怒っている)。

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再結成したことになっていますが、トリビュートバンドの間違いでは?