Minor Records JP

drums and recording

Friends / Chick Corea

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土橋君との思い出。

自分の周りでジャズを聴く人はいなかったので、中学生がようやく背伸びして知り得た情報では、どうやらチックコリアというジャズの人がいて、そのバンドのドラムがスゴイらしい。兄が楽器屋のお兄さんからもらってきたカセットテープの中にチックコリアの文字を見つけた時は歓喜した。A面がこのFriendsでB面はTap Step。どちらかというとB面の方が好みだったが、A面の方がジャズらしい感じがして、兄のいない時に良く聴いていた。

ドラムマガジンを読むと、このアルバムで叩いているスティーブガッドという人と、当時チックの新譜であるエレクトリックバンドのドラマー=デイヴウェックルは直系なんだそうだ。そうか、これがジャズなんだ。サンバソングとかゴットアマッチとかチンチキ叩いているし。4ビートだ、わー、マジ大人。

そんな風に思いながら、高校でジャズ研究会という名の部活に入った。ジャズ研究会ではカシオペアとスクエアというバンドのコピーをやることになっているらしい。ジャズなのにチックコリアではなかった。残念だったが、先輩に従って叩いた。どちらかというとカシオペアの方が面白かった。でもなんかジャズじゃない。チンチキ叩かないし。

夏休み前に宿泊研修があった。土橋君とはそれまで話をしたことがなかったけど、ジャズが好きだったようで「ジャズ研だって聞いたけど、ジャズは何が好きなの?」と照れくさそうに聞いてきた。私は胸を張って「チックコリアとか」と答えた。途端に土橋君の顔が曇った。そして、それ以上何も聞いてこなかった。

腑に落ちぬ。たしかに普段やってるカシオペアとかスクエアはジャズじゃない。でもチックコリアはジャズだろ。スティーヴガッドだぜ。エディーゴメスはウッドベースを弾いているんだ。

その後、本当にジャズが好きなメンバーがジャズ研に入ってきて、本当のジャズはどんな人たちのどんな演奏なのか教えてくれた。

あれから30年。今でもこのアルバムを聞くと、あの時の土橋君の顔が浮かんでくる。赤い顔でワナワナ震えているような気がする。だからカテゴリーはあえてJazzにした。今でも心の中では抵抗しているんだ。

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ここまで来ると土橋君が正しいような気も...。